目黒区議会議員の山本ひろこです。
先日の一般質問では、区民から日常的に寄せられている
“街の困りごと”の代表格を取り上げました。
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犬のフン放置
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たばこの吸い殻のポイ捨て
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路上喫煙
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落書き
これらはすべて、区民の生活に直接影響するテーマです。
しかし現実には、罰則があっても運用されていない、ボランティアが動きにくいなど実効性の壁が存在しています。
今回のブログでは、私自身が強く疑問に感じているポイントを中心に、議会での議論をわかりやすくまとめます。
① 犬のフン放置とポイ捨て ― 罰則があっても「実績ゼロ」の理由
犬を飼っている方は実感していると思いますが、
フン放置は確実に多いです。
私自身、家の前に置かれたことがありますし、区民からも同じ声が多数届いています。
目黒区では、
「ポイ捨てなどのないまち条例」で フン放置や吸い殻には罰金規定(5万円以下)がありますが、
実績はゼロ。
■ひろこ視点
なぜ、運用できない罰則を条例に残したままなのか?
■区の答弁
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罰金は刑罰で前科がつくため「最終手段」。
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指導→勧告→命令→罰金という手続きは現実的に困難。
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注意や啓発シートで一定の効果は出ている。
…つまり、罰則はあるけど“基本使わない前提のルール”なのです。
このあいまいさこそが、区民の不満の正体だと思っています。
② 路上喫煙 ― 区内全域で禁止に。問題は実効性
令和8年度から、目黒区内は 全域で路上喫煙禁止 になります。
しかし、渋谷区や千代田区のように
「その場で過料徴収」は行わない方針。
■ひろこ視点
罰則を設けず、どう実効性を担保するのか?
■区の答弁
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先行自治体では過料徴収に1億円以上のコストがかかっている上に、費用対効果も低い。
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その代わり、
・シルバー人材センターのパトロール
・子どもの音声による啓発
・商店街・事業者連携
など啓発重視で進める。
■私からの提案
私は行政コストを下げつつ実効性を高めるため、
オンライン通報システムを提案しました。
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時間・場所を問わず通報
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通報データを分析して
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地域と時間を絞ってパトロールを重点化する
これは区も前向きで、
「オンライン通報フォームを検討する」と答弁がありました。
③ 落書き ― “許可の壁”がボランティア活動を止めている
落書きは中目黒周辺を中心に増えています。
治安の悪化にもつながるため、とにかく早く消すことが大事です。
しかし現実には
「所有者の許可が必要」で、ボランティアが動きにくい状況。
■ひろこ視点
区が包括的に許可を取り、“消しやすい環境”をつくるべきでは?
■私の提案
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電柱、ガードレール、トランスボックスなど
公共性の高い物は、区が包括的に許可を取得すべき -
区民から写真通報 → 区が所有者に許可 → ボランティアにつなぐ
マッチング仕組みを作るべき
■区の答弁
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公共物は事業者と協定を準備中。
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ただし私有物は区が許可を代行することは難しい。
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ボランティア団体(スイーパーズ)に落書き消しも拡大していく。
方向性としては前進ですが、
“個別対応”に依存せず、
仕組み化していくことが最重要です。
■まとめ
今回の一般質問で私が一貫していた視点は、
「実効性のある仕組み」への転換 です。
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罰則があっても使われていない
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ボランティアが動きたいのに動けない
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問題が見えているのに仕組みが追いつかない
これを変えるためには、
通報×データ分析×重点パトロール
許可の包括化×マッチング仕組み
といった“スマートな行政運営”が必要です。
引き続き、現場の声を区政に届けていきます。
