実は5年ぶりの訪韓だった
7月に行ってきた韓国ソウル市中浪区での視察。
今回もどの施設に行っても大歓迎していただきました。
訪問の目的は、例年行われている3区間交流でして、
(日本)東京都目黒区、
(韓国)ソウル市中浪区
(中国)北京市東城区
という、近隣の3つの区で
子ども達が文化スポーツ関連の交流をするものです。
今年はバトミントン大会でしたが、
我々議員代表団も、目黒チームの応援ということで、
駆けつけた次第です。
とはいえ、コロナでしばらく現地開催ができなかったようで、
前回訪韓したのは5年前、令和元年7月のが最後とのこと。
その時は、友好都市協定書への調印式もあり、
私含め、議員代表団も同席しました。
私は区長選挑戦&落選で3年も区政を離れていたので、
色々とメンバーや運用体制も変わっていたりするのですが、
コロナの時期と全被りしているために、
視察などはずっと行けていなかったようです。
ともあれ、せっかく友好都市を訪問するのですから、
隙間時間に行政視察もしたいという事で、
最初に行ったのが
「中浪区環境教育センター」。
中浪区環境教育センター
目黒区にも「エコプラザ」という施設があり、
環境に関する普及啓発的な講座やイベントを開催したり、
リサイクルショップを運営したりしています。
とはいえ、場所的には、
田道ふれあい館 地下1階の一部ですので、
広さ的には限られます。
一方で、この中浪区環境教育センターは、
庭付きの2階建ビルです。
お庭には、コンポストのような落ち葉から肥料液体を生成する機械や、
ペットボトルを入れるとポイント還元されるマシンがあったりしました。
ペットボトル収集が仕事になるのかと聞いてみたところ、
上限設定が数百円とのことでした。
あくまでもボランティア目的の用途のようです。
クイズがあったり、
ワークショップがあったり、
かなりお金をかけている施設でした。
プログラムの受講数は、2年で18000人程度とのこと。
3区間バトミントン大会開会式
中浪区の会場は、バトミントンコートが8面張れる、
立派な体育館でした。
うち、4面が開会式に使われ、
その後残りの4面を使って競技開始。
今回は各国混合チームだったので、中学生達は、
各々身振りやサインでコンタクトを取りながら、
ダブルス戦を戦っていました。
我々議員団に見つめられて照れくさそうでしたが、
頑張っていました(^^)
中浪区教育支援センター
続いて、「中浪区教育支援センター」の視察へ。
先にあげた環境教育センターと同様、
ビル丸ごと1施設という豪華な作り。
7階建ての施設には、
各種講座が行える教室や、
勉強スペース、バルコニー、
お茶スペースなど、
様々な空間が用意されていました。
このセンターは主に、
進路相談、自習、各種講座を目当てに
多くの中高生が集まってきているようで、
かなり人気が高いとのこと。
特にテクノロジーに力を入れているようで、
1機70万円を超えるような、
最新のVRを体験できる機器も複数あります。
海のゴミを消していくデジタルゲームもあります。
プログラミング講座も頻繁に開催しているようです。
PR動画は韓国アイドルっぽいポップな仕上がり。
まぁ豪華です。
経費を聞いたところ、
建設費 85億ウォン(約9億円)
年間運営費 9億ウォン (9600万)
とのこと。かなり高い!
利用は一切無料で、誰でも使える。
年収制限なんかもありません。
行政施設にどこまでお金をかけるか
環境センターも教育センターも、
目黒区にはないレベルの豪華な作りでした。
中浪区は、ソウル市でも郊外のエリアなので、
土地に余裕があるということもあるかもしれません。
財政面に余裕があるのかと思い、
国民負担率を比較したところ、2021年時点で、
日本48.1%、韓国44.8%と、韓国の方が負担も低いので、
高福祉高負担でこういう施設を作っているわけでもなさそうです。
要は使い方次第という事でしょうか。
ともあれ、超受験大国で、超少子化の韓国ですから、
子どもの環境にはできるだけ配慮をしようとしているのかもしれません。
分配先として、子ども環境に優先的に分配することには賛同します。
とはいえ、負担を上げたり、
借金してまで真似する必要はないと思っています。
手厚いサービスにはキリがない一方で、
いくら行政サポートが手厚くなっても、
超受験社会が解消されない限り、
親が「我が子にはより良い環境を」と考える限り、
どこまでも課金競争になっていきます。
なので、子どもを持つことの負担はあまりに大きくて、
できれば子どもを持たない、
持ったとしても1人に集中投資、という具合に、
少子化の一途を辿ることは避けられないと思われます。
これは日本の都心も同じです。
私も3児の母として、子育て奮闘中ですが、
子育て課金ゲームにはうんざりです。
最後に、中浪区議会議長のチェ・ギョンボさんと。
中浪区の議会も入れ替わりが激しいようで、
5年前にもいらっしゃった貴重なメンバーです。
再会に感謝!
こちらは、右から通訳のヒョン・スキョンさんと、現地ガイドのチェ・ヨンスクさん。
英語が通じないので、全くコミュニケーション取れず、
お二人には大変お世話になりました・・!
ともあれ、どの施設に行っても大歓迎してくださり、
「おもてなし」を感じた韓国視察でした。